?紛争の内容
別居中の元妻(当時は妻)が面会交流に一切応じてくれない状態でした。
そこで,私どもが依頼を受け,元妻を相手方として,速やかに面会交流調停を申立てました。
相手方は,子の体調悪化などを指摘しましたが,具体的な理由・根拠がない指摘であったため,面会交流を制限する理由にはならない,というスタンスで挑みました。

?交渉・調停・訴訟などの経過
調停では,両親との継続的な面会交流が子の成長に大きなプラスとなることや,面会交流を妨げるような理由(例えば虐待など)もないことを主張し,調停委員を通じて説得を試みました。その結果,調停期日間において,複数回の面会交流を実現することができました。しかし,条件面では折り合わず,一度は審判に移行し,主張・反論を重ねました。

?本事案の結末
相手方は最後まで消極的でしたが,依頼者が面会交流の報告を随時提出していたこともあり,裁判官は面会交流を柔軟に認めても良いとの感触を有していました。そこで,裁判官の説得により,月1回,5時間の面会条件で合意に至り,加えて,段階的に受渡型(相手方からお子さんを預かる方法)とする旨の条件を獲得することができました

?本事案に学ぶこと
子どもは日々成長します。この間に片親と会えないことによる子の心の傷は,生涯にわたって残ることとなりかねません。面会交流に関しては,父母の争いを超え,子の福祉を第一に考えて定期的な面会交流が重要と考えられます。
本件では,粘り強く,あきらめずに話合いを継続したことにより,結果的に面会交流の実績も積み重なり,裁判官を味方につけることができた事案といえます。
面会交流調停において,どうしても話合いでは折り合えない場合には,裁判官の一方的な判断となる審判移行を求め,同手続の中で,主張・立証を行う必要があります。
当事務所は,多数の面会交流事件を取り扱っておりますので,お子さんと会わせてもらえない,面会交流の時間を増やして欲しい,などのお悩みがあれば,お力になれると思います
ぜひご相談ください。