紛争の内容
依頼者である女性Aさんは、夫Bの様子がおかしいことに気づき、Bの職場の同僚女性Cと、交際していると伺われるメールのやりとりがあったことを突き止めました。AさんはBとの離婚を求めたいと考えるようになりました。

交渉・調停・訴訟などの経過
当初Aさんはご自身の両親、Bの両親も交え、話し合いでの解決を試みたのですが、結局Bとの話し合いはできず、Aさんはやむなく弁護士を代理人として任意交渉をすることにしました。
依頼を受けた当職は、Bに離婚の条件を提示しましたが、Bはこれに応じず、結局調停申し立てをすることとなりました。
調停の中で、Aさんが一番気にしていたのは自分の住む家のことでした。

本事例の結末
Bも、離婚をすること自体は争わなかったものの、AさんとBとの共有名義の家についてはAさんがBから持分を全て譲渡してもらうこととし、慰謝料等は求めない形で、調停離婚が成立することとなりました。

本事例に学ぶこと
本件では、調停での離婚成立となったものですが、訴訟となれば慰謝料が請求できた可能性もあるものでした。しかし、Aさんの一番の望みはなによりも家を維持することでしたので、慰謝料については争うことなく、離婚と家の名義を勝ち取ったものです。何を優先順位として挙げるか、それによって早期の離婚成立も可能になると感じました。