◆紛争の内容
 幼児のいる妻からの依頼でした。
 夫に借金が発覚し,しかも約束どおりに借金を返さず,ギャンブル等で借金が増えており,離婚を決意しました。当初は,メッセージ等で連絡を取り合っておりましたが,話合いではまとまらず,当事務所「離婚チーム」にご依頼されました。

◆交渉・調停・訴訟などの経過
 離婚調停と共に,未払の婚姻費用を求める調停を提起しました。また,初回の調停まで,夫側からは連絡がありませんでしたが,こちらの条件はまとめた上で,第一回調停に挑みました。
 調停では,離婚を決意するに至る経緯については本人から調停委員に語ってもらい,条件面等については,全面的に弁護士から説明をしました。弁護士からは,理論的に,いかに離婚をするかが得策であるかを伝えつつ,条件面では妥協をしませんでした。

◆本事例の結末
 当初の望みどおりの結果で,離婚することができました。
 また,未払の婚姻費用の支払,養育費の支払いをまとめることができました。
 事前協議はなかったにもかかわらず,第一回の調停で離婚がまとまり,スピーディに意向が通った結果になりました。

◆本事例に学ぶこと
 非監護親からの婚姻費用の支払額は,養育費よりも高額になることが多く,離婚をせずに先延ばしにすることは,経済的にはデメリットとなります。その点を強調し,離婚をスピーディにまとめることができました。
 また,相手方には,無理のない条件を呈示することや,面会交流の点で寛容さを示すことが,スピーディに離婚するためには重要です。