?紛争の内容
女性20代 男性20代
交際中、男性から女性に対して暴言や暴力(ただし受傷の診断書までは取れていない)があったほか、女性を働かせてそのお金を巻き上げる、何度も妊娠中絶をさせる等の事実がありました。
その後、男性が一方的に、交際が終了したことの確認を求めて家庭裁判所に調停を申し立てたため、女性側の代理人として事件の依頼を受けました。

?交渉・調停・訴訟などの経過
女性は、当事者間できちんとした話し合いをすることなく、いきなりこのような調停を申し立てられたことにとまどっていましたが、期日を重ねるうちに、「自分も、このような男性とは早く縁を切って、新しい生活に踏み出したい」との気持ちが固まりました。
ただ、交際中に男性から受けた様々な仕打ちについては然るべき金銭で償って欲しいとして、解決金の支払いを求めました。

?本事例の結末
交際が終了したことを確認すること、男性から女性に対して解決金として100万円を支払うことを内容とする調停が成立しました。

?本事例に学ぶこと
本件では交際中のDV等を示す証拠が一切なく、訴訟にて賠償を請求することは難しいと思われる事案でした。
そこで、ひとまずは本人の言い分を丁寧に聞き取ってまとめた陳述書を提出し、調停委員に読んでもらいました。
最終的には、男性側の代理人弁護士の尽力もあり、合意にこぎつけることができました。