紛争の内容
Xさんは、すでに離婚を前提に別居を開始していたものの、何かと理由をつけてなかなか応じてくれない配偶者に困ってしまい、Xさんご本人で交渉をすることも疲れ切ってしまった状態でした。

交渉・調停・訴訟等の経過
離婚したい理由としては、配偶者がXさんに無断でお金を借りたり、その他にお金のトラブルが多いということでした。
お話しの内容からすると、配偶者の方が翻意をして離婚を拒絶する可能性もありました。
そのため、調停になる可能性があることも前提に、まずは交渉から話合いをすることにしました。
また、Xさん自身も離婚をすることを最優先事項として話合いをすることにしました。

本事例の結末
Xさん自身も、財産分与などの面で、貢献度を気にすることなく、公平であれば良いという考え方から、公平に分配できるように話合いをもちかけた結果、配偶者の方もXさんの離婚の意思を目の当たりにし、交渉にて終結することに応じました。
その結果、当初は調停をも予定していましたが、話合いを開始した後、4,5カ月程度で見透しがたち、離婚をすることができました。

本事例に学ぶこと
離婚をするとなると、相手の嫌な面が見えてしまいます。他方で法律上できることとできないことがありますし、交渉の場合には、互いに譲歩することが必要です。
Xさんも譲歩をした結果、互いに納得するところを見つけられ、調停となることなく、比較的短期で離婚をすることができたものと考えます。
離婚の話合いにお悩みの場合、できることできないこと、何を優先にしたいか、譲れるところはあるかを考えていくことが離婚をスムーズに進めていくことになると思いますので、ぜひご相談ください。

記事監修 代表・弁護士 森田 茂夫