紛争の内容
妻が子を連れて別居を開始し、関西圏に引っ越している状況で、離婚のご相談を受けました。
夫としては、冷却期間をおいてもなお一緒に生活するのは難しいと考えており、遠方にいる妻に対する離婚交渉事件として依頼を受けました。
なお、妻側は弁護士を立て、弁護士間でのやりとりが中心となりました。

交渉・調停・訴訟などの経過
話し合いをしてみると、離婚そのものにも争いはなく、離婚条件に関しても、夫がかなり柔軟な考え方をしており、子らのためにはお金を出してもよいというお考えであったことから、スムーズに進みました。
もっとも、妻側は、公正証書の作成を求めておりました。
公正証書を作成するためには、どこかの公証役場に参集する必要がありましたが、コロナ禍(緊急事態宣言等)であるため、移動の点で少し問題がありました。

本事例の結末
結論としては、公証役場は、グリーンリーフ法律事務所の方で面識のある公証人がいる公証センターを利用することに承諾が得られ、その一方で、先方が移動してくるために費用がかかることを鑑み、公正証書作成費用を夫側が持つことで話がつきました。
結果としては、事前に代理人間でまとめた離婚協議書案を前提に、公証役場の公証人と郵便を中心にやりとりして完成させ、公正証書作成の当日は、特に問題なく離婚協議書が成立する運びとなりました。

本事例に学ぶこと
公正証書の作成は、その効力としては、いざ債務不履行が生じた場合に、強制力を持たせることが可能である点で、調停調書や判決に匹敵する文書といえます。
一方で、当事者(代理人可)が公証役場に出向いて作成する必要があるため、一定の手間、それから手数料がかかります。調停では、手数料がとても安いですが、公証役場のように事前に条項をすり合わせて1回で終わるとは限りませんし、調停期日までに時間が空きますので、フレキシブルに進めるのであれば、公正証書を作成するのがおすすめです。ただし、公正証書で離婚協議書を作成したとしても、実際に双方の記名捺印のある有効な離婚届を提出する必要があります。調停調書では、離婚成立日が調停の日と同じであり、調停調書を持っていけば、相手の記名・捺印のある離婚届を提出する必要はありませんので、紛争化している案件は調停の方が無難でしょう。
離婚についてお悩みの方は、離婚問題に強い離婚専門チームの弁護士までお気軽にお問合せ下さい。

弁護士 時田 剛志