紛争の内容
2年以上家庭内で会話をしていない夫婦の一方の配偶者が、離婚訴訟を提起しました。訴えられた配偶者から相談を受け、2年経過の時点で離婚に応じることはできないと主張すること、及び、婚姻期間中に暴力を受けた等という理由で離婚の訴えは認められないという主張をすること、という訴訟の方針を決めて、訴訟で争いました。

交渉・調停・訴訟などの経過
訴えを起こした配偶者は、訴えられた配偶者のお金の無駄遣いと、家庭内別居期間が2年以上経過していることを理由に離婚を認めるよう主張しました。他方で、当方は、お金の使い方が離婚の原因にならないことと、訴えた側の主張する別居期間が離婚の原因となるような長期間のものではないという主張をしました。また、併せて、訴えた配偶者の暴力等を主張し、夫婦の不仲の原因を作ったのは訴えた側なので、離婚の訴えは認められないという主張をしました。
これらの争点について、裁判所が審理を続けた結果、訴えた側の主張は容易に裁判所に認められず、訴えが起こされてから2年以上訴訟は継続しました。

本事例の結末
別居期間が4年以上となった時点で、当方の依頼者が、通常よりも多い財産分与を受けることが出来るのであれば離婚に応じても良いと考えるようになり、通常よりも約160万円多い財産の分与を受けることを条件に和解を行い、離婚が成立しました。なお、離婚成立までの間、月々の生活費は、訴えた側の配偶者から当方の依頼者に対して支払いがなされておりました。

本事例に学ぶこと
別居が2年以上に及んでいるケースであっても、離婚を拒み、月々の生活費を支払ってもらい、また、離婚に応じる場合は通常よりも多い財産分与を要求することを、実践できました。

弁護士 村本拓哉

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