紛争の内容

依頼者様(妻)は、夫が不倫(不貞行為)をしている事実を知り、深い悲しみと怒りの中で当事務所にご相談に来られました。夫の裏切り行為は到底許せるものではなく、依頼者様は離婚を強く希望されていました。

しかし、感情に任せて急いで離婚を突きつけてしまうと、夫が財産を隠匿したり、不倫相手と口裏を合わせて事実を否定したりするリスクがありました。また、同居中や別居直後の生活費の確保も未解決のままでした。そこで弁護士は、依頼者様の今後の生活と最大の利益を守るため、場当たり的な解決ではなく、段階を踏んだ「戦略的アプローチ」を提案し、対応を開始しました。

交渉・調停・訴訟等の経過

弁護士が立てた戦略は、以下の3ステップでした。

ステップ1:婚姻費用(生活費)の確実な支払い要求
離婚が成立するまでの別居期間中、収入の多い側が少ない側に支払うべき「婚姻費用(生活費)」を速やかに、かつ適正な金額で夫に支払わせる手続きをとりました。これにより、依頼者様が経済的な不安を抱えることなく、腰を据えてこれからの交渉に臨める環境を整えました。

ステップ2:不貞相手からの慰謝料回収
夫との離婚交渉と並行して、まずは言い逃れの Thos できない証拠を固めた上で、不倫相手の女性に対して徹底的な慰謝料請求を行いました。夫と不倫相手を分断し、まずは不倫相手から可能な限りの慰謝料を迅速に回収しました。

ステップ3:有利な条件での離婚交渉
婚姻費用の負担が重くのしかかり、さらに不倫相手への請求によって逃げ場をなくした夫に対し、最終的な離婚交渉を仕掛けました。弁護士が代理人となり、終始こちら側のペースで強気に交渉を展開。財産分与や夫側からの慰謝料(解決金)など、依頼者様側の希望条件を最大限に認めさせる形で話を進めました。

本事例の結末

弁護士の立てた戦略が見事に功を奏し、夫は全面的にこちらの提示した条件を呑まざるを得なくなりました。 結果として、別居期間中の婚姻費用、不倫相手からの慰謝料、そして夫からの財産分与や解決金などを合わせ、総額700万円以上の経済的利益を依頼者様が獲得する形で、非常に有利な離婚が成立しました。

依頼者様からは、「最初はショックで頭が真っ白になり、すぐにでも離婚届を出してしまおうと思っていました。でも、先生が『まずは生活を安定させ、外堀から埋めていきましょう』と冷静なプランを立ててくれたおかげで、これからの生活に十分な財産を得て、前を向いて再出発することができました」と、心からの感謝のお言葉をいただきました。

本事例に学ぶこと

配偶者に不倫された際、「一刻も早く縁を切りたい」と急いで離婚に踏み切ってしまう方は少なくありません。しかし、十分な準備や戦略がないまま離婚届を出してしまうと、本来もらえるはずだった慰謝料や財産分与を取りはぐれ、結果として損をしてしまうケースが後を絶ちません。

本件のように、以下のポイントを意識したプロの戦略が極めて重要です。

経済的基盤の確保(婚姻費用)
焦らず戦うための体力をつける。

ターゲットを分けた攻め(不貞相手への先行請求)
相手方の連携を崩し、言い逃れを防ぐ。

優位な立場での最終決戦(条件交渉)
相手が精神的・経済的に追い詰められたタイミングでこちらの条件を突きつける。

法律の専門家である弁護士に初動から相談することで、感情的な泥沼化を防ぐだけでなく、将来の生活を豊かにするための「最大の経済的利益」を戦略的に勝ち取ることが可能になります。夫の不倫でお悩みの際は、まずは一度当事務所にご相談ください。

弁護士 時田 剛志