紛争の内容

パートタイマーのAさんは、自身の父の有する敷地内に、夫B及び娘Cと三人で暮らしていました。

Bとの婚姻は約10年となっており、娘Cも小学校3年生となっていましたが、Bは定職になかなか就いてくれず、家族の生活はAさんの実家だよりという状態でした。

そんな中、Bは突然Aさんの父が経済的に援助してくれていることなどを「介入だ」などと騒ぎ立て、Bの実家に帰ってしまいました。

娘CとBとの関係は良好であったものの、突然家を出たBの態度にショックを受けたCは、父であるBの存在を受け入れられなくなりました。

その後、BはAさんに対し、ありもしない財産分与などを求め、離婚をしたいなどと言いだしました。

Aさんも、Bとの離婚はやむを得ないと思いましたが、Bの財産分与といった金銭請求に応じることはできないと思い、弁護士を立ててBと離婚について話し合うことにしました、

交渉・調停・訴訟等の経過

Bとは、当初交渉事件として弁護士から離婚条件などについて提案を双方でしてきましたが、Bは共同親権なども求めて来たため、結局AさんからBに対し、離婚調停を申し立てることになりました。

弁護士を通じた交渉の中で、AさんのBに対する不信感は徐々に薄れ、CもBと親子交流することを望んでいることが分かったため、離婚調停を進める中で、並行して自主的にBC間の親子交流も複数回重ねていきました。

本事例の結末

そのような中で、AB間の不信感は徐々に和らぎ、離婚することは決まったものの、Bからの共同親権の主張や、財産分与の主張は撤回され、Aさんを親権者かつ監護者としつつ、BもCの養育費をきちんと払って、親子交流を続けていく内容で離婚調停が成立しました。

本事例に学ぶこと

別居し、離婚調停が継続している夫婦間は、たいていは円満には協議することが困難な状況にあります。

しかし、離婚調停の中でも、双方の重要視する点を調整・譲歩し合うことで、双方が不満なく離婚することが可能になる場合もあると感じました。

弁護士 相川 一ゑ